【テーマ5】
二塁ベースを踏みそこねたランナーが三塁へ。キミならどうアピールする?

 ランナー一塁で、ライト前にヒットが飛びました。一塁ランナーは、俊足をいかして二塁を狙います。ライトからサードにボールがわたりますが、タッチをかいくぐりすべり込んでセーフ!

 ところがこのとき、二塁ペース付近にいたショートが、ランナーをしっかり見ていました。そして、「二塁を踏んでいないよ!」と、サードに大声で伝えます。君がサードを守っていたら、どうしますか? ランナーが二塁を踏まなかったのだから、ショートにボールを送って二塁に触塁し、声に出してアピールすればアウトが認められますね。

 ただし万が一、あせってしまってショートに暴投したらどうでしょう。二塁を踏んでいなかったランナーは、それに気づいて、暴投の間に二塁を踏み直すことができますね。プレーは続いている状態、つまリボールインプレーなのですから。ひょっとして、ボールが大きくそれていれば、二塁を踏み直したランナーは、また三塁にかけこむこともできるかもしれません。打者走者も、抜け目なく二塁まで進むでしょう。

 あるいはいいタマを送ったとしても、実際にはランナーがニ塁を踏んでいたとしたら、ランナーは本塁に向かってしまいます。ボールインプレーですから。もしそこでアピールが認められなければ、やすやすと1点を与えることになりますね。

 これでは、守備側は大いにソンです。ニ塁を踏みそこねた相手のミスが、帳消しになったりするんですから。なにかいい方法はないでしょうか。

 ちょっとむずかしい言葉ですが、リトルリーグ競技規則7.09のbを読んでみましょう。「ボールインプレイの下で、走者が進塁または逆走する際に各塁を順番に従って触塁し損じ、その塁を應み直す前にその走者の身体または空過した塁に触球された場合(走者はアピールによってアウトとなる)」

 どうですか。よく読むと、″身体”に触球しても、アピールアウトにできることがわかるでしょう。そしてその″身体″というのは、″塁を離れているとき″ともなんとも書いてありません。ということは、塁を離れているときはもちろん、塁に、ふれているときの身体でもタッチしていいことになります。

 アピールするときは、その原因になった塁(この場合は二塁)にふれなくてはダメだとカン違いしがちです。だから、サードはあわててショートにボールを送ったわけ。ですがこのルールを読むと、三塁にいるランナーにタツチしてアピールしてもいいことがわかるでしょう。そのランナーがもしニ塁を踏んでいないとしたら、そもそも安全に三塁にいる権利はないのですから。

 このケースなら、サードがそのままタツチして、「このランナーは二塁を踏んでいません」と三塁塁審にアピールすればいい。三塁塁審は、二塁の塁審にアピールの内容を伝え、それが認められればアウトになります。なにもわざわざ、暴投する危険をおかしてセカンドに投げなくてもいいのです。

 アマチュア野球では、この解釈を徹底するために、次のような内規をもうけています。「アピールの場所と時期/守備側チームは、アピールの原因となった塁(空過またはリタッチの失敗)に触球するだけではなく、アピールの原因ではない塁に進んでいる走者の身体に触球して、走者の違反を指摘して、審判員の承認を求める(アピール)ことができる(後略)」

 ついでにもうひとつ。もし二死満塁からライト前ヒットが出て、一塁ランナーがいまのようにニ塁を空過して三塁まで行ったらどうでしょう。二塁ランナー、三塁ランナーはホームをかけぬけていますが、もしアピールが認められれば、得点にはなりません。そう、一塁ランナーは二塁でフォースアウトというかたちになるからです。

 いずれにしても守備側の選手は、ランナーがきちんとペースにふれたかどうかを確認するクセをつけておきましょう。そして、アピールはランナーにタッチすることでも可能だと覚えておいてください。

(※リトルリーグの競技規則は、一般の公認野球規則とは若干ちがう部分があります。)



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