【テーマ30】
Q.一塁は、オーバーランしてもいいんですよね?

 二死三塁からサードゴロ。タイミングはアウトだったので、打者走者はアウトだと思い込み、一塁べ−スを踏んですぐにベンチに帰りかけました。ところが実は、送球がそれて二塁手の足がべ−スから離れていた。一塁べ−スコーチの「戻れ、戻れー」の声に、あわてて一塁を踏もうとしますが、その前に一塁手にタッチされました。

 この場合、打者走者はアウトでしょうか。またアウトだとしたら、すでにホームを踏んでいた三塁走者の得点は認められるのでしょうか。「セーフでしょう。だって打者走者が一塁をオーバーランしたときは、アウトにならない。それと同じじゃない?」

 というキミ、確かにその通りなんです。「打者走者が一塁をオーバーランまたはオーバースライドしても、ただちに一塁に戻れば触球でアウトにされない」[リトルリーグ競技規則7・08(C)(例外)]というルールがありますからね。現象だけを見れば、このルールが適用されそうです。

 ところがこの場合は「ベンチに帰りかけた」のが引っかかりますね。実は、同じ7・08(j)には、こんなルールがあるのです。「走者が一塁をオーバーランまたはオーバースライドした後、直ちに一塁に戻らなかった場合、及び二塁に進塁を企てて触球された場合(は走者アウト)」。さらにこう続きます。「(前略)直ちに一塁へ戻らずにタグアウトまたは他の位置の方向におもむいた場合は、走者または一塁に触球されればアピールによってその走者はアウトとなる」。

 問題の場合、直ちに一塁に戻らなかった≠ゥどうかは見方によって微妙ですが、ダグアウト方向におもむいた≠フは確か。ですから、判定としてはアウト、ということになるのです。このように、ファウルグラウンドにオーバーランしても、アウトになることもあるのですね。

 「じゃあ、三塁走者のホームインは認められないんだね」

A.基本的にはOKですが、アウトになるケースもあります

 一見、そのようです。二死からのサードゴロで、打者走者がアウトになったのですから。ですが、ここで思い出してほしいのは4・09(a)。

 「走者がフォースアウトされて第三アウトが取られた場合(走者が本塁に進んでも得点にならない)」というルールです。問題では、打者走者はいったん一塁に生きていて、そのあとのアウトですから、フォースアウトではない。計算としては、ヒットを打って二塁を狙い、そこでアウトになったのと同じことなのです。ですから、アウトよりも先にホームインした1点は認められるわけです

 これはリトルリーグ競技規則にはありませんが、公認野球規則にははっきりと書いてあります。「(前略)ただちに∴齬ロに帰塁しなかったため第三アウトになっても、このプレイ中にアウトよりも先に本塁に達していた走者は、得点として認められる」[7・08(j)【原注】]。

 リトルリーグ競技規則7・08(a)(2)や7・10(C)にも、似たようなルールがありますので、目を通してみてください。たとえば内野安打などで、一塁をファウルグラウンドに駆け抜けても、すばやく一塁に戻らなければアウトになることもある、ということがおわかりいただけましたか。ランナーは早合点や安心することなく、また守備側はランナーの動きをよく見ることを忘れないでください。

 僕はそんなドジ、しないよ……というキミ。油断してはいけません。プロ野球でも、アウトカウントを勘違いし、チェンジと思って一塁べ−スから帰りかけることが過去にあったんですから。

(※リトルリーグの競技規則は、一般の公認野球規則とは若干ちがう部分があります。)



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