【テーマ3】
あれっ、同じ塁にランナーが二人ハチ合わせ。アウトになるのはどっち?

 一死ランナー二、三塁。君のチームの大チャンスです。三塁ランナーは、内野ゴロでもホームにつっこむつもりで、走る気マンマンです。そしてその通り、次のバッターはショートゴロを打ちました。三塁ランナー、気持ちはもうホームに向いていますから、打った瞬間にはスタートを切りました。

 ただし…ゆるい当たりならきわどくホームインのタイミングでしたが、まずいことに鋭いゴロでした。三塁ランナーは三本間の遠中まで走ったところで、これはアウトだ、とあわてて∪ターン。ショートからの送球を受けたキャッチャーと三塁手にはさまれてしまいました。

 ふつうなら、挟殺プレーで万事休すです。ところがラッキーなことに、キャッチャーから三塁手への送球が三塁ランナーの体に当たり、ランナーはその問に三塁に触塁して命拾いです。ただ、ここからがややこしい。

 三塁ランナーがはさまれているときに、二塁ランナーはもちろん三塁に走りますね。付け加えれば、打者走者もひとつでも先の塁に進んでおく。これは、ランナーがはさまれたときのセオリーですから、みなさんも知っているでしょう。このケースのニ塁ランナーも、三塁ランナーがアウトになるのはしょうがないが、自分が三塁まで行けばまだチャンスは残るのですから、挟殺プレーの問に三塁に進んでいました。

 つまり、三塁ランナーが命拾いしたときには、すでに三塁を踏んでいるのです。三塁に、二人のランナーがいることになる。さあこの場合、たとえば君がこぼれたボールを拾った守備側のキャッチャーだとしたら、どっちのランナーにタッチしますか?ややこしいでしょう。

 かりに、自分が追いかけてきた三塁ランナーに先にタッチしたとしましょう。続けて、二塁から進んできたランナーにタッチ。少なくとも、どちらか一人はアウトになるはずですね。ここでもし、先にタッチされた三塁ランナーが「ああ、僕はアウトだ」とペースを離れたら、キャッチャーの君はもう一度タッチしてください。これで、ダブルプレーになるのです。

 規則7・03にはこうあります。「二人の走者が一つの塁を占有することは許されない。ボールインプレーの時、二人の走者が同じ塁に触れた場合は、後位の走者は触球されればアウトになる。その塁の占有権は前位の走者にある」。つまり、同じ塁に二人のランナーがいるこの場合なら、もともと三塁にいた「前位の走者」に、三塁にいる権利があるのです。

 三塁ランナーの立場からいえば、自分が先にタツチされても、三塁に戻ったときにはもう二塁走者がきていても、その塁にいられるのは自分なんですね。アウトになるのは、二塁走者のほう。ここで自分がアウトと早合点して、うかつに塁を離れると、もう一度タツチされて、こんどはほんとにアウトになってしまいます。

 このときのキャッチャーは、よくルールを知っていましたね。アウトではないけれど、まずは三塁ランナーにタッチし、つぎにこれは確実にアウトの元二塁ランナーにタッチ。この時点でアウトをひとつとれるわけです。そして、もし三塁ランナーがルールにあやふやで、先にタッチされた自分がアウトだとかんちがいし、塁を離れたらもう一度タッチする。これで、本当なら残れたはずの三塁ランナーもアウトにできるという頭脳プレーです。

 ツーアウトながらランナーが残るのと、一瞬にしてダブルプレーでチェンジでは、大違い。たまにプロ野球でも、同じようなケースでダフルプレーをとられることがあります。ランナーに出て、もしひとつの塁に味方走者と重なることがあったら、「前位の走者」優先、と覚えておいてください。そしてなによりこのケースでは、塁審は先にタッチされても三塁走者には「アウト」を宣告しないはず。アウトといわれるまでは塁を離れないことが無難ですね。

(※リトルリーグの競技規則は、一般の公認野球規則とは若干ちがう部分があります。)



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