【テーマ26】
外野フェンスに当たって外に出た打球は本塁打?

守備妨害の発生前のホームイン  まず、リトルリーグのグラウンドの大きさからおさらいしましょう。外野フェンスまでの距離は60・95メートル以上あることが望ましいとしています(リトルリーグ競技規則1・04)。リトル専用球場以外では、該当距離にフェンスを設置することが多いわけですが、ちなみにその高さは1・22メートルとされています。

 01年夏の甲子園大会で、こんなシーンがありました。外野手保護のために貼られているラバーに打球がダイレウトで当たりました。ふつうならフィールドに返ってきそうですが、当たりどころのかげんか高くはね、4メートルのフェンスを越えてスタンドに飛び込んだのです。これはホームラン? それとも、エンタイトル・ツーペース?

 ちなみにエンタイトル・ツーペースというのは、「(フェアの打球が)バウンドしてスタンドに入るか、または野手に触れて進路が変わって、一塁または三塁のファウル線外にあるスタンドに入った場合(打者走者には二個の塁が与えられる)」 〔公認野球規則7・05f (1)〕というもの。このときは−ホームランと判定されました。

 ホームランというのは「フェアボールがインフライトの状態で競技場外へ出(後略・リトルリーグ競技規則7・05a)」た場合です。高校野球などアマチュア野球では、フェンスに当たっても地面に触れなければインフライト、と解釈していました。だから、この打球がホームランになるわけですね。

 ところが、これがプロ野球となると判定が変わってくる。プロではフェンスは地面の延長、と解釈しています。つまり、フェンスに当たって向こう側にはねようが、一度バウンドしたということになり、エンタイトル二塁打になるというわけですね。

A.当たる位置によって違います

 これでは、はなはだ都合が悪い。まったくの同じ打球が、アマではホームラン、プロでは二塁打という別の判定になるのですから。これがタイムプレーのアウト、セーフなら話は根本的に別ですが、同じ打球なのに、ふたつ解釈があっては、混乱のもとです。

 そこで、02年のプロアマ合同規則委員会で話し合われました。それにより、フェンスの最上部を境界線とし、これを直接越えるか、打球がこれに当たって越えた場合をホームランにする、と見解が統一されたのです。フェンスや金網の上部というのは、数センチかそこらの幅がありますね。その上部に当たって競技場外に出たらホームラン、インフィールドに戻ってきたらボールインフレーということです。

 ですから問題のケースでも、ボールがフェンスを越える前にどこに当たったのかがポイントですね。地面から垂直に立っている部分に当たったのならツーペースですし、フェンスの上部、つまり地面と平行な部分ならホームランとするのが正しいでしょう。もっともリトルリーグでは、ラバーのない特設フェンスが多いため、打球が金網をくぐり抜ける、などというケースのほうが多いかもしれません。エンタイトル・ツーペースとしてはつぎの規則を覚えておいたほうがいいでしょう。

 「フェアボールが(1)バウンドをするか、または何かに触れて進路が変わり、一塁および三塁のファウルラインの外側にあるスタンドに入った場合(2)技場のフェンス、スコアボード、フェンス上の植え込みまたはつる草を通り抜けるか下をくぐり抜けた場合(3)そのようなフェンス、スコアボード、植え込みまたはつる草の中に止まった場合(は二個の塁が与えられる)」(リトルリーグ競技規則7・05f)。

 エンタイトル・ツーペースというのは、もっとも一般的なグラウンドルールです。球場の形状などにより、特別ルールは異なりますので、試合前によく確認しておいてください。

(※リトルリーグの競技規則は、一般の公認野球規則とは若干ちがう部分があります。)



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