【テーマ22】
インフィールドフライを“外野手”が落としたら?

ベンチに入ってしまいそうな暴投  インフィールドフライについては、ご存じですね。この連載の【テーマ8】でも勉強しました。そのときの例題は、「インフィールドフライを内野手が落としちゃった」というものでした。この場合、打者は自動的にアウトですが、ポールインフレーです。つまり、走者は塁を離れたり、先の塁を狙ってもいいのですが、そのかわリアウトにされるリスクがある、というのが答えでした。

 リトルリーグの競技規則2・00を見てみましょう。

 「無死または一死で、走者が一塁、または一、二、三塁にいるとき、内野手が容易に捕球できるフェア打球(ライナーまたはバントの結果の飛球を除く)をいう。この場合、内野に位置する投手、捕手、外野手はいずれも内野手と見なされる。

 審判員は、打球が明らかにフェア飛球になると判断した場合は、走者の利益のために、直ちに“インフィールドフライ” の宣告をしなければならない (後略)」

 では、こんな場合はどうでしょうか。一死満塁で、ショート方向に高く上がったフライに、審判はインフィールドフライを宣告しました。ところが、極端に浅めに守っていたレフトが前進し、このボールを捕ろうとします。追いついたはいいのですが、勢い余って落としてしまいました。これを見て、三塁走者はホームインします。ここまでは問題ありませんね。競技規則2・00にあるように「この場合はボールインフレイであるから、通常の飛球のときと同様に走者は捕球の危険をわきまえて進塁してもよい」のですから。

 ただここで、攻撃側からアピールがありました。

「外野手が捕球しようとしたのだから、インフィールドフライではなく、打者のアウトも取り消すべきではないですか」。

A.宣告があった以上は、 インフィールドフライです。

 なるほど、ルールでは、インフィールドフライというのは「内野手が容易に捕球できるフェア打球」で、この場合内野に位置する外野手は内野手と見なされるのですが、問題の例では、レフトは浅めに守ってはいたものの、内野に位置していたとはいえませんね。つまリインフィールドフライに該当するかどうか、徹妙なところです。

 結論からいいましょう。公認野球規則2・40の 【原注】には、こうあります。

 「たとえ、飛球が外野手によって処理されても、それは内野手によって容易に捕球されるはずだったと審判員が判断すれば、インフィールドフライとすべきである」。

 つまり、三塁走者のホームインは認められますが、打者はアウトですね。問題では、そのフライが「内野手によって容易に捕球されるはずだった」かどうかはわかりませんが、いったん宣告した以上は、外野手が処理しようがインフィールドフライとなるわけです。

 かつてプロ野球でも、実際にこうしたケースがあったそうです。無死一、二塁で、ショート後方のフライに審判は直ろに「インフィールドフライ」を宣告。しかしこの日は風が強く、打球はレフトの前まで流された。あわてて捕球しようとしたレフトがこれを落とすと、一、二塁の走者はそのまま進塁したそうです。ただし、「インフィールドフライではないので、打者もセーフだろう」という攻撃側の抗議は認められず、打者はアウトになりました。

 風が強くて、打球が大きく流されるようなコンディションでは、このようなケースがないとは限りません。守備側は、もし強風のなかでインフィールドフライが宣告されたら、無理して捕球しようとしないほうが安全かもしれませんね。また審判にとつては、インフィールドフライかどうかの判断を下すには、風向きや強さをつねに頭に入れておくことが求められるのです。

(※リトルリーグの競技規則は、一般の公認野球規則とは若干ちがう部分があります。)



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