【テーマ21】
走塁妨害でも、先の塁に進めないことがある?

ベンチに入ってしまいそうな暴投

 【テーマ19】で、インターフェアとオブストラクションの違いについてちょっと説明しました。インターフェアは守備妨害や打撃妨害、オブストラクションは走塁妨害でしたね。今回は、走塁妨害に関する問題です。

 走者一、二塁で、バッターはライト前にヒットを打ちました。二塁ランナーはホームインし、一塁ランナーは二塁を回り三塁をめざしかけます。ところがここで、遊撃手と衝突して転倒し、あわてて二塁に戻りました。攻撃側の監督は「遊撃手とぶつからなければ、三塁に行けたはず」と、走塁妨害による三塁進塁を要求します。さて、あなたの判定はどっち?

 リトルリーグ競技規則7・06は、オブストラクションに関するものですが、これは(a)(b)の2つに分かれています。まず(a)。「走塁妨害を受けた走者に対してプレイが続行されている場合、または打者走者が一塁に達する前に走塁妨害を受けた場合はポールデッドとなり、各走者はアウトにされることなく、審判員が走塁妨害がなければ達し得たと堆定する塁に進塁する。走塁妨害を受けた走者は、妨害発生前に正規に触れていた塁から少なくとも一個先の塁を与えられる。走塁妨害による進塁の結果、前進を余儀なくされる前位の走者は、アウトにされることなく進塁するものとする」。

 (b)はこうです。「走塁妨害を受けた走者に対して何らのプレイが行われていない場合は、その場のプレイにかかわる一切の行動が完了するまでプレイを進行させなければならない。その後で審判員は“タイム”を宣告し、必要とあればその妨害行為を取り除く効果をもたらすと審判員が判断するペナルティーを与えるものとする」。

 ややこしいですね。しかしどうやら、「妨害を受けた本人に対して、プレーが行われていたかどうか」によって、処置が違ってくるようです。問題のケースでいえば、ボールを処理した右翼手が、どこに送球したかによって変わってくるわけです。

A.「走者に対してプレイが行われていたかどうか」で判断します

 たとえば、走者を二塁にくぎ付けにしようと二塁に、または進塁を阻止しようとして三塁に送球していれば「走塁妨害を受けた走者に対してプレイが」行われたことになります。一方、二塁走者を本塁で刺そうとパックホームされていれば「走塁妨害を受けた走者に対して何らのプレイが行われていない」ことになる。それによって、処置が変わるのです。

 前者であればボールデッドとなり、一塁走者がすでに達していた二塁より「少なくとも一個先」の三塁が与えられることになりますが、後者だった場合は審判の判断によります。遊撃手と衝突しなければ三塁に進塁できたと判断されれば進塁し、衝突しなくても三塁には進めなかっただろう、というタイミングなら二塁止まりになる。またこのときは、プフーが完了するまではボールインプレーですので注意が必要です。二塁走者については、通常のプレーと同じわけですね。

 昨年の巨人―阪神戦でも、似たような例がありました。一死一、二塁からレフト前ヒット。二塁走者アリアスがホームをうかがおうとするとき、巨人の川相昌弘遊撃手と交錯してしまったのです。阪神・星野仙一監督は、交錯しなければ得点できたと抗議しましたが、審判団は「走塁妨害はあったが、プレーには支障なし」と判断し、一死満塁で試合を続行したのです。交錯したときには、アリアスに対してプレーが行われていなかったと審判団が判断したのでしょう。そこで(b)項を適用し、さらに妨害がなかったとしても、生還できなかったという判断でした。

 走者の触塁を確認するのは、内野手の大事なプレーではあります。しかし、ボールがきているわけでもないのに、うっかり走者の走路に立っていては、走塁妨害になりかねません。触塁の確認は、立つ位置まで気を配ってください。

(※リトルリーグの競技規則は、一般の公認野球規則とは若干ちがう部分があります。)



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